そもそも、記憶というのは種類別に脳の決まった場所に格納されていて、電気信号で情報が取り出されて認識される仕組みらしく、例えば有名な芸能人を見て、顔は分かっているのに名前が出てこないということがあります。これは、顔の情報が収納される場所と名前を記憶する場所が別々で、両方から記憶を取り出して合体して「この人は誰さん」となるわけですが、高齢になってくると取り出す力が弱ってきて、名前が思い出せないという事態になるらしいです。
「脳トレ」と呼ばれることの多くは、記憶を取り出す訓練のように思います。
アルツハイマー型の認知症では「アミロイドβ」がたまって脳が委縮するとおおまかに理解していますが、アミロイドβは
日々の生活、食べるもの、運動、睡眠、ストレスなどに影響を受けてたまっていくそうです。
つまり、当たり前のようですが、バランスのよい食事、適度な運動、十分な睡眠、ストレスをうまく解消することが認知症予防になるということです。
鳥取大学の浦上克哉教授の研究で、アロマテラピーを使った認知症予防がテレビの健康番組で取り上げられたことがあり、一時期ブームのようになりました。 筆者は今も、寝る時には「オレンジ+ラベンダー」のスプレーを作って、使うようにしています。
嗅覚神経というのは記憶をつかさどる脳の海馬に直結しており、人間の身体の中で唯一、体外に出ている神経です。香りの成分は直接嗅覚細胞に取り込まれ、ダイレクトに海馬に伝わります。簡単にいうと、その仕組みを利用して、昼はリフレッシュ系の香りを、夜はリラックス系の香りを嗅ぐことで、脳にメリハリを与えるという方法です。
覚醒系も休息系もたくさんの種類のアロマエッセンスがありますが、様々試した結果、手に入りやすく比較的安価で効果があったということで、昼は「ローズマリーとレモン」「夜はラベンダーとスイートオレンジ」のブレンドが選ばれていますが、好みで他の香りを使っても問題ないと思います。参考までに一般的なアロマエッセンスをおおまかに分類してみると次のようになります。
リフレッシュ系 | リラックス系 |
---|---|
レモン | スイートオレンジ |
グレープフルーツ | マンダリン |
ローズマリー | ラベンダー |
ティートリー | カモマイル・ローマン |
ペパーミント | ローズ |
サイプレス | フランキンセンス |
雑貨屋で安く売っている「アロマオイル」と銘打ったものは偽物が多いので、きちんとしたアロマショップで購入することをお勧めします。
日本アロマ環境協会が成分を確認したエッセンシャルオイルの一覧はこちら
一覧にないブランドでも成分確認がされていないだけで品質に問題ないものもありますので、最終的には自己判断でご使用ください。
ちなみに、一覧にはありませんが、筆者は「無印良品」のエッセンシャルオイルも利用しています。
また、アロマエッセンスは非常に濃いものなので、下記、参考サイトの基本的な使い方を踏まえた上で取り扱いには注意してください。
原液が皮膚についた場合には十分に水洗いしてください。
参考サイト:「AEAJ 日本アロマ環境協会」安全に使うために
浦上克哉教授が推奨する内容(種類・量)でブレンドされたセットが出ていますので、ご紹介しておきます。
(amazonサイトの説明抜粋)
●ティシュにアロマエッセンスを1滴たらして傍に置く
一番手軽な使い方です。アロマエッセンスはとても濃い成分なので、直接肌につけることは禁忌です。肌についてしまった場合は水でよく洗い流してください。
● リードディフューザーを置く
ガラスビンに無水エタノール(薬局で売っている)と水とアロマエッセンスをいれて、リードを数本立てます。 「エタノール:水:アロマオイル=5:4:1」ぐらいで。 リードの数がおおいほど早く蒸発します。専用の容器でなくても、口の小さなガラス製の一輪挿しなどでも代用できます。 ひとり暮らしの場合はいいのですが、家族がいる場合は、香りを部屋においてもいいか必ず確認をとってください。(香害にならないように!)
●スプレーを使う
100mLのスプレー瓶(ガラス製)に無水エタノールを小さじ3杯程度入れ、精油を30滴程度入れて口の部分にしっかり指をあててから、混ざるように軽く振ります。次に、容器の8分目くらいまで水を入れます。※アトマイザーは必ずガラス製のものを使用してください。