更年期障害

以下は筆者自身が52歳から55歳くらいにかけて経験したことです。耳鳴り、肩こり、吐き気など身体に影響を感じ始めたのは50歳を過ぎてからでしたが、思い起こせば45歳頃からやたらイライラすることが多かったので、精神的にはすでにそのあたりから更年期がはじまっていたのだと思います。当時、八つ当たりされた皆さんには来世で恩返ししたいと思います。(笑)

更年期障害の症状

更年期障害といっても出方は人それぞれで、周囲の友人などの話を聞くと、典型的な症状としては

・突然熱くなって、汗が吹き出す。
・なぜか元気が出ないですぐ横になる。
・家事をする意欲がなくなる。
・頭痛やめまいがひどい。

・吐き気がする。
・肩こり、腰痛、背中が痛い。
・肌がかぶれる。化粧品に弱くなる。
・膀胱炎になりやすい。

というようなのが多い。過去に聞いた事例で珍しいと思ったのは「足にお湯をさっとかけられるような感覚が走る」というようなのもあり、とにかく、様々な症状が起こるようです。

あまりに辛いときは、医者に相談したほうが良いと思います。筆者の場合も、最終的には数カ月医者で薬を貰うことで快方に向かいました。
ほとんどの場合2年程度で収まったと聞きますが、中には10年以上悩んでいる人もいます。 ちなみに10年悩んでいた知人は、ヨン様にはまった途端治ったそうです。犬を飼い始めたら治ったという人もいます。「そんな簡単なことで!?」と思いますが、何かに没頭するというのはいい薬になるらしいです。

 

まずは自律神経の乱れを整えるのがよいらしい

「規則正しい生活」を続ける

まずは規則正しい生活・・とよく言われるが、筆者の場合毎朝同じ時間に起きて出社し、大して残業もせずにほぼ同じ時間に帰ってくるし、夜も大概同じくらいの時間に寝ているので、生活リズムが乱れているということはなさそう。

毎日の生活リズムが出来ていない場合には、とにかく朝、散歩に出るのがいいらしい。朝の光を浴びることで体内時計が整っていくのと、「セロトニン」という脳内物質が増えることで前向きな気持ちになれるそうです。室内ではだめで、太陽の光を浴びながら5分以上は持続して歩く必要があるとのことです。

「ストレス」をなくす

これはテキメン! 筆者の場合、自分自身が「ストレスだ」と感じないところが問題でした。身体が感じる「ストレス」と心が感じる「ストレス」には落差があるので、知らず知らずのうちに「ストレス」が身体に影響を与えているにもかかわらず、気持ちは「平気だ」と思ってがんばってしまう。
もう少し、身体の訴えを聞いてやる姿勢を持とうと思っています。

「女性ホルモンのバランス」を整える

女性ホルモンのバランスが崩れると自律神経に影響を与えるらしいのですが、「更年期」ともなれば自分ではいかんともしがたい。症状がひどい場合には婦人科でホルモン治療を受けるなど、積極的に治療した方がいいと知人の医者に言われたのですが、当初は医者に行くほどひどい症状はないので、サプリメントで補っていました。

大豆イソフラボン、ザクロ、ブラックコホッシュなどが植物性エストロゲンと呼ばれて女性ホルモンのような効果があると言われていますが、必ず用量を守って摂取したほうがよいです。過剰摂取は厳禁。

大豆イソフラボンは摂取しても体内で必要な成分に変換しないといけないものがあるのですが、そもそもそれが可能な人と出来ない人がいるそうです。詳しくは「エクオール」や「ゲニステイン」で検索してみてください。

日々の生活や食べ物にも注意

そもそも肩こりや耳鳴りなど不調の原因は血流(リンパの流れ)が悪いことが原因なので、身体を温めて血流を良くすることが根本的な解決になる。

整骨院で言われたが、一番良いのは「歩くこと」らしい。 毎日通勤のために駅まで乗っていたバスをやめて、歩くことにした。 ダラダラ歩くだけでは効果がないので、出来るだけ意識して「早足」で歩く。

身体を温めるのに重宝しているのが、「あずきの力首肩用」。電子レンジで1分半チンすると手ごろな温かさになって、すぐ使うことが出来ます。肩が凝ったと思った時や、ものすごく身体がだるいとか、動く元気が出ないという時は首肩を温めると、不思議と楽になります。

自律神経は首を通っているので、首を温めると整うらしいのです。

冷たい食べ物、飲み物も良くありません。 根本的に身体を温める飲み物は何だろうとネットで調べた結果、今年の冬はこれでいってみようと思ったのが「生姜紅茶」。 生姜が身体を温めて、風邪の時などの使われてきたのは知っていましたが、コーヒーが身体を冷やし、紅茶は身体を温めるというのは初めて知りました。 実はコーヒー党の筆者ですが、今年の冬は紅茶を飲むことにしました。

自律神経を整える (呼吸)

自律神経は交感神経と副交感神経のバランスで保たれているらしいです。
 息を吸うとき=交感神経が働く

 息を吐くとき=副交感神経が働く
ということで、吸う時は鼻から、吐くときは口から、腹式でゆっくりと深呼吸を繰り返します。腹式というのは、息を吸う時に意識してお腹を膨らませて、はくときにはお腹をひっこめていきます。あくまでも呼吸するのは肺なので、お腹に空気を入れているわけではありません。
息を吐ききることが大事で、「スーーー」と言いながら少しずつ吐いていくと、よくこんなに長く息を吐けるなと自分でも感心するくらい長く出来ます。 これは、昔ヨガを習っていたときに習得したので、今でも出来るのです。

自律神経を整える (暗示)

これはいろいろなところに載っているやり方ですが、夜寝る前、ベッドに上向けに寝転んで、暗示をかけます。なぜ夜かというと、これをやると眠くなるからです。なかなか寝付けない人には向いていると思います。
●手足が重いという暗示
(1)右手が重い、右手が重いと意識する。(実際に重いものを持っているのを想像する)
(2)左手が重いと意識する。
(3)両手が重いと意識する。
(4)右足、左足、両足を同じように繰り返す。
(5)最後に、両手両足が重いと意識する。
●手足が温かいという暗示
(1)右手が温かい、右手が温かいと意識する。
(2)左手が温かいと意識する。
(3)両手が温かいと意識する。
(4)右足、左足、両足を同じように繰り返す。
(5)最後に、両手両足が温かいと意識する。

こんなのもある、更年期障害

最近、久しぶりに会った友人の話ですが、手の表面がタコのように固くなってしまうので、 2週間に1回のペースで皮膚科でレーザーをあててもらい、しばらくすると皮膚がボロボロ取れて柔らかくなる、と。「強皮症」というもので、こんなのも更年期障害の一種だと聞いて驚きです。

また、別の友達は頭痛とは無縁の人生だったのに、ある日激しい頭痛がしてMRIまで撮ってもらったけど異常はなく、医者から「肩が凝っていませんか」と聞かれたそうです。そういえば肩こりなんて感じたこともないのに、最近肩が凝っているなと思っていたところ、医者から「更年期になると筋肉が固くなって肩こりが起こり、結果頭痛がすることがある。」といわれたとか。

更年期になると筋肉が固くなる、というのもおそらく元凶は血行が悪くなるからだろうと思う。

さまざまな症状←血行が悪い←自律神経が乱れているから

と、最後はやはり自律神経を整えることに専念するのがよさそうです。

婦人科でホルモン療法を相談

耳の後ろがつっぱるような感じ、後ろ頭がしびれるような感じが頻度多くなって、そんなときは大概、頭の表面が熱を持っているように熱い。

集中力が欠けてくるので、ついに婦人科で相談しました。
最後はホルモン療法かと思っていたのもののが、まずは漢方薬からと思って、漢方薬を出してくれる医者を探して行きました。これまでも市販の漢方薬は飲んでいましたが、医者の処方の方が薬の量が多いのだそうです。 まずは一カ月、漢方薬で様子を見ることに。

ついでにホルモン療法についても聞いてみました。
親が乳がんになっているので、がんのリスクが最も気がかりでしただが、乳がんリスクをあげるのはエストロゲンで、これは4年以上の長期に渡って行った場合にリスクがあがるらしく、短期間では問題ないとのこと。

ただし、並行して黄体ホルモンも一緒に使うので(なぜ使うかは聞いたが忘れてしまった)、こちらの方が子宮体ガンのリスクをあげるため、検診が必要になるとのこと。やはり、ホルモン療法は最後の手段にしようと思いました。

プラセンタ注射をはじめてみる

漢方薬を処方してもらったが、たいして好転しないので、以前から興味を持っていたプラセンタ注射について医者に相談してみました。

最近は美容効果を目的に点滴する人が多いようですが、元々は更年期障害の治療に使われてきた方法と聞いてびっくり。美容目的で自費の人は3アンプル分一度に点滴したりすることが出来ますが、保険治療の範囲では、1日1アンプルの筋肉注射しかできません。毎日続けてもかまわないらしいですが、10回くらいはやらないと効果は実感できないとか。

プラセンタ注射は肝機能を向上させて、血行を良くするので、更年期障害や肩こりにも効果があるのだそうです。最後の期待をこめて、しばらく続けてみることにしました。

プラセンタ注射15回終了

肩こりに効果があるという実感はないものの、確かに代謝はよくなったと思う。足のむくみがなくなったし、お腹周りがぷよっとしていたのもなくなって、体重が1キロ近く落ちました。 あと、顔のくすみがとれた。
今、一番ひどい症状は吐き気。 朝起きるとまず吐き気から始まる。少し身体を動かしているとおさまってきますが、急に振り向いた途端吐き気襲われることもあって困ります。

プラセンタ注射は効果なし

2ヶ月、週に4回以上のペースで続けてみた結果、肌のくすみがなくなったものの、困っている更年期症状には改善のきざしがないので、これは中止することにしました。 ちなみに、久しぶりに出会った友人がずいぶんきれいになった気がしたので聞いてみると、やはり同様に更年期障害でプラセンタ注射をしているけど、楽にならないという話でした。美容面には確かに効果があるのですが・・・。

ホルモン療法の経緯

どうにも辛いので、婦人科で相談してホルモン療法を始めました。ここまで、抵抗すること約1年経過。

生理がこない飲み方ということで、エストロゲンと黄体ホルモンを1ヶ月続けることになりました。 医者の話では効き目が出るのに1週間から2週間ということでしたが、3日くらいで明らかに楽になってきました。まず、平衡感覚がおかしくて、外を歩くのが辛かったのがなくなり、吐き気もかなりおさまりました。
筆者は飲み薬でしたが、友人は肌に貼るパッチだと言っていました。薬にも色々なタイプがあるみたいです。

ホルモン療法は確かに効果をあげていたのですが、1ヶ月を過ぎた頃から出血が始まり、一週間様子を見たものの量が増える一方なので医者に相談して、とりあえず一旦飲むのを中止することになりました。
さらに一週間後、出血はほぼ収まりました。ホルモン剤をやめている間、症状がひどくなることがなかったのでそのまま様子を見ることに。
1ヶ月経過後、悪化するわけではないので引き続き薬を使わない生活に戻りました。

しかし、たった1ヶ月ちょっとでしたが、ホルモン剤を使うことでこんなにも改善するのなら、迷わず早めに治療すればよかったと思いました。 

経絡リンパセラピー を実践する。

寒くなってきたので、毎朝まず30分ほどの半身浴を行い、そのあとこれをやっています。実際には10分で終らず、だいたい20分くらいはかかるのですが、身体がすっきりしてとてもいいと思う。

血行をよくするために実行しているのが、こちらの本に載っている1日10分のプログラム。この本の方法で練習すると腹式呼吸が簡単に出来るようになる。 リンパマッサージは素人には難しいが、この本はマッサージではなく根本的にリンパの流れを良くする方法を紹介している。

 リンパというのは血液と違って、心臓のようなポンプがないので、トロトロと流れているものらしく、さらにそれを動かすのは筋肉の動きなので、血行が悪くて筋肉の動きが悪くなると必然的にリンパの流れも悪くなるという悪循環らしいです。 しかし、リンパマッサージというのは技術がいるもので素人には難しいので、この本ではマッサージではなく、「押す」ことを薦めています。